2013-01-01から1年間の記事一覧

翻訳大国日本の流儀

1.翻訳大国日本 少し前にネットにのった韓国のペジェ大学のカン・チョルグ教授の「明治時代の日本の翻訳政策が国家繁栄をもたらした」という記事を読んで、考えたことを書きたい。 韓国では、少し前に、英語イマージョン(没入)教育を全面的に採用し小中学…

沖縄ノート 2013年2月

自民党政権になって、政府と与党の政治家が毎週のように沖縄を実にこまめに回っている。沖縄の2大新聞は左派系で報道が偏るため、直接、沖縄から情報を発信しないと地元の人に伝わらない。また地元の動きが分からない。 2月21日には普天間飛行場の名護市辺野…

「竹島の日」の向こう側 韓国の歴史教育

1.2月22日は竹島の日 森元総理はロシアに行かれ、安倍首相は日米首脳会談のためにワシントンに向かわれた。中国の習近平氏が、3月の全人代終了後、ロシアを訪問することが発表された。日米首脳会談では「北朝鮮問題を最優先」に議論するとのことだが、北朝…

敗れた我らが誇り

加瀬英明先生の2013年2月15日のコラム「戦時国際法と戦争犯罪」には本当に感動した。 http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi 以下に、その要約を自分なリにまとめてみた。 ミズーリ号で、わが日本の全権は誇りを持って降伏文書に調印した。日本は…

東アジア反日トライアングルとの戦い(まとめ)

「東アジア「反日」トライアングル」といういう本は2005年に古田博司先生が文春新書から出された本の題名だ。表題にその刺激的な言葉を使ったが、内容は北朝鮮、中国、韓国で今起きていることと報じられていることを自分なりにまとめたものであり、古田先生…

内外情勢 2013年2月

1.北の核実験 北朝鮮が2月12日に3回目の地下核実験を行なった。「ウラン濃縮型なのか、小型化に成功したのか」を空中から把握するのは原理的には難しそうだ。核実験場では、2つの坑道で実験準備が行われていたので、追加的な核実験実施の可能性があるとい…

天下の暴論 2013年2月

(1)PM2.5の責任 「都知事よ、あなたは偉かった」 (2)景気とは無関係な人達 通貨の安定には軍備の拡張も必要 (3)「ブーメラン効果」と真実の「正史」の編纂 (4)「準戦時」なのか、もう「戦時」なのか (5)愚かな女性キャスターと「ハンサム・ウーマン」の伝統(…

盧溝橋事件という静かな戒め

1.毅然たる冷静さ 自衛隊のヘリコプターや艦船への火器管制レーダーの照射事件を日本政府が公表してから、尖閣諸島の周辺から中国の公船がいなくなったという。国際的な評判を気にしたのだという。安倍政権の「毅然たる冷静さ」が際立っている。 多くの人…

だいぶ気が早い夏の参議院選挙の見方 2013年2月

次の参議院選挙で「維新の会+みんなの党」連合の合流作業が進んでいるという。国会内で会談し、日銀法改正案や「歳入庁」設置法案などの共同提案を目指すことで一致したという。今後は隔週で定例化することでも合意した。1月30日には両党の政調会長会談で旧…

見事な沖縄訪問

2月2日、安倍首相は首相就任後には初めて沖縄を訪問し仲井真知事と面談した。メディアの論調はさまざまだが、見事な動き方だったのではないかと思われる。内閣成立後、すぐ年末に福島に行き、年初に伊勢に行き、外遊から帰って、予算編成をこなした上で、次…

沖縄ノート 空港、防衛、産業振興 

米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向け、防衛省が実施していた環境影響評価に関する評価書の公告・縦覧が1月29日に終了した。これにより辺野古のアセス手続きが完了した。次は、仲井真知事に対し、政府が埋め立て承認申請をする時期が焦点となるとい…

幻のジャカルタ演説を読んで

所信表明演説が行なわれた。内容はこの1ヶ月に内閣が固めてきた経済中心の演説だった。 思えば、この政権は、多くの批判をされながら、3本の矢による経済の強化を訴えてきた。日銀はようやく金融緩和のスタンスに舵をきった。円は値戻しし、久方ぶりに1ドル…

尖閣諸島侵略の目的はアジアの覇権

1.中国の外交攻勢 公明党の山口那津男代表は習近平総書記に対し安倍首相の親書をようやく手渡せ、日中首脳会談の早期開催を働き掛けた。習近平氏のコメントを読むと早く中国に挨拶に来いといっているようだ。東京の中国大使館は、鳩山元首相に続いて、引退…

天下の暴論 2013年1月

1.大阪市立桜宮高校の改革 橋下徹大阪市長が、体罰で自殺者の出た市立高校の改革に取り組んでいる。賛否様々だが、権限がない中で、よくやっているのではないか。彼の発言がなければ事なかれ主義が前面に出て体質が変わらなかったのではないか。教育委員会…

ピンピンコロリ党に清き1票を

自分は、終末期の延命治療などやってほしくない。せめて死に方くらい、自分の思い通りにという「ピンピンコロリ党」が自論だ。若者に勧めるわけではない。自分が70歳を超えたら周りの人に意思表示をし、意思表示のためのそうした意思を示すアクセサリーのよ…

この1年の困難 (2)大人の対応 外交安全保障

(1)中国の負の遺産と歴史の見直し 1月4日に鳥居民さんが亡くなられた。尊敬すべき歴史家だった。2004年に日中衝突を予見し、その原因は、中国共産党の一党独裁を守るための江沢民時代の「愛国主義教育実施綱要」にあり、と見抜いたことでも知られている。中…

中国の大戦略(再掲)

現在、多くの識者が中国の大戦略について論じているが、やはり黒野耐閣下が「戦争学概論」(05年講談社)で示された中国の大戦略が最も優れた見方の一つだと思えてならない。以下に再掲する。 (1)世界最強の覇権国である米国が、日本を基地として東アジアに進…

大赤字の静岡空港の「拡大」均衡策

静岡空港の2011年度の収支が、企業会計と同じ方法で算出され、過去最大の17億円の赤字となったと昨年秋に報道された。空港の赤字は2009年6月の開港以来3年連続の大赤字だという。収益の大半を占める着陸料は93百万円で、前年度190百万円の半分以下となった…

コミュニケーション能力についての備忘録

1.就職活動とコミュニケーション能力 やや旧聞になるが、昨年7月に発表された経団連アンケートによると、新卒の採用選考時に企業がもっとも重視していた能力は「コミュニケーション能力」だという。9年連続で第1位だそうだ。これに「主体性」と「チャレ…

動き出した対ロシア外交

1.動き出した対ロシア外交 安倍首相は昨年末、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、北方領土問題の解決に向け平和条約締結への作業を活発化させることで一致したという。2月に森喜朗元首相が安倍首相の特使として2月にロシアを訪問し、プーチン大統領と…

この1年の困難 (1)中国ジニ係数0.61の衝撃

アジアにはわかっているだけで大国が介在する武力衝突が起きてもおかしくない所が5つあると書いたのはビル・エモットだった。それは中印国境とチベット、朝鮮半島、東シナ海と尖閣諸島、台湾、パキスタンだという。(「アジア三国志」日本経済新聞社、2008年)…

2013年 年頭

2013年が始った。多くの人々に幸多かれ願う。迷走・混迷・停滞の3年3ヶ月が終わり、安倍政権が誕生した。政治に詳しい人ほどそれは奇跡的だという。大手のメディアは既に安倍タタキを始めている。そうした情報操作に動じない国民に、日本再生への一筋の希望…