中村先生が亡くなられた 緑のアフガニスタン

ペシャワール会の中村先生が銃撃されて亡くなられた。第二次大戦前のアフガニスタンは、緑あふれる国であり、小麦を自給していたという。戦争が終わって、荒れ果てた畑に農業を復活させようとして米国の小麦の種を持ち込んでも、灌漑設備がなく、雨の降らな…

静岡県政を考える

1. 1票の格差はこれでいいのだろうか 2. 大きな行政改革と県会議員の仕事 2-1 「東部政令市」という思考実験 2-2 3つの政令市ができると県政が変わる 3.地方自治のデザイン 3-1 地方財政と市町村の規模とタイプ 3-2 舵をきるためのリーダー…

疾風怒濤の2019年が始まった

2月24日に「天皇陛下御在位三十年記念式典」、4月30日に「退位礼正殿の儀」が行われ、5月1日に皇太子殿下が第126代天皇に即位される。そして、新しい元号となるが、新しき御代に幸多かれと願う。だが2019年が始まって3週間がたっただけだが、浅学菲才の身に…

朝鮮別荘主人と韓国の混乱

かつて伊東にあった木造旅館の絵葉書の写真展があった。その中にカタナヤ旅館の絵葉書も何枚かあった。現在は目白にある飯田高遠堂という刀剣屋さんが経営していた旅館だった。 その前身は「朝鮮別荘」と呼ばれていた。朝鮮別荘の主人は李完用(1856年7月17…

トランプ氏が大統領に選ばれた晩に

米国のメディアの多くがヒラリー氏支持だったということもあって、日本のメディアは「今後、一様にどうなるのか、不安だ」と報じている。株価も大きく下げた。 地上波のテレビのニュースでは木村太郎氏の米国選挙レポートだけが、わずかに真実を掘り起こして…

シベリア鉄道延伸・宗谷トンネル構想案の再浮上

安倍・プーチン会談の目玉として、日ロ協力で、シベリア鉄道延伸・宗谷トンネル案が浮上しているという。喜ばしいことだ。かねて日ロ関係の新展開と日本の経済政策として、「宗谷トンネル」を検討すべきと考えてきた。長文だが、2014年2月のブログから関連部…

日本とバングラデシュの絆

バングラデシュのダッカで起きたテロ事件で7人の邦人がなくなった。バングラデシュとは「ベンガル人の国」という意味だという。 ベンガル人には、世界的に有名な人が3人いる。ギタンジャリを書き1913年にアジアで初めてノーベル賞をとったタゴール。インド独…

時論 2016年6月

英国がEU離脱を決めた。英国のことばかりメディアは報じているが、忘れてはならないのが、EUの事実上の盟主であるドイツのドイツ銀行自体が中国経済にお金を貸しすぎて危機にあることだ。 報道管制がひかれているが、中国経済の投資過剰と混乱は明らかだ。数…

事実の捏造も平和を破壊する

キューバと米国が国交を回復し相互に大使館を開くという。54年ぶりだそうだ。オバマ大統領は、議会に対し、キューバへの経済制裁解除を訴えたという。今後は、共和党が多数を占める米国議会での議論が焦点となるという。「日米の和解と希望の同盟としたい」…

やはり沖縄本島2紙は偏っている。頑張れ八重山日報

6月24日の八重山日報の金波銀波の記事は興味深かった。糸満市で開かれた沖縄全戦没者追悼式で朗読された翁長知事の「平和宣言」に、懸念を感じた八重山住民も多かったはずだという。翁長知事が宣言で、政府に米軍普天間飛行場の辺野古移設中止を要求し、…

ルトワックの観方・憲法・歴史の転換点と変容

「中国の政治システムは、・・・日本への敵意を必要としている。仮に日本が尖閣を土産に差し出しても、・・・実は琉球がほしいと言うだろう。・・・もし日本が戦う姿勢を示さなければ、中国は益々圧力を強める」「(韓国の)憎しみの原因は、韓国が日本の植…

歴史的にみた翁長知事の位置づけ

沖縄の琉球王朝の歴史は、ポルトガルの植民地だった東ティモールの歴史と似ている。東ティモールは香料貿易の拠点だった。沖縄は、中国にあった明朝と清朝との朝貢貿易に熱心だった。普通の人々は、長い間、着の身着のままで人頭税や塩税で収奪され、隣村と…

朝鮮半島の意味 

昨年の9月に、ローマ法王様が「第三次世界大戦が起きている」とおっしゃったことがずっと気にかかっている。欧州では「世界大戦」と言うと、第一次世界大戦のことだそうだ。昨年は世界大戦100年ということで、今月半ばに東京で講演されるオックスフォードの…

時論 2015年3月

1.川崎の事件 川崎市川崎区の河川敷での残酷な中学1年生殺害事件で地検は18歳の少年を殺人で、2人の17歳の少年を傷害致死で家裁に送致した。 事件からもうすぐ一ヶ月経つが現場には今も花束が絶えないという。地域の人にとって、この事件がとても他人事と…

「屋根の上のバイオリン弾き」とウクライナ問題

「屋根の上のバイオリン弾き」は小さな村で牛乳屋を営むユダヤ人一家の物語だが、ユダヤ人の不屈の魂の物語だとされている。それはウクライナが舞台だった。森繁久弥さんの舞台には世界からユダヤの人々が見に来たという。 亭主関白を気取ってはいても、妻に…

想定の内外 

1.集団的自衛権の議論 2.邦人人質事件の後で 3.想定の内外 4.想像の翼1.集団的自衛権の議論 集団的自衛権の議論はやはりおかしい。沖縄返還にあたって、日本は朝鮮半島有事でも米国に基地の使用を認める姿勢を示したときから、実質的に集団的自衛…

伊豆と沖縄とポリネシア

1.台風とウナギの回遊 統計を調べたわけではないが、昨年はことのほか台風が多かったのではないだろうか。台風の発生から日本列島への到来の進路が報じられるのを見ていたら、台風とウナギの進路はほぼ同じであることに気がついた。ニホンウナギは、グアム…

邦人人質事件

安倍首相のエジプト、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ歴訪の中に起きたISISの邦人人質事件で、2015年1月は騒然とした雰囲気の中で終わろうとしている。 2億ドルという巨額の身代金を要求され、続いてヨルダンが収監するサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放が要…

選挙が終わって  今後の日本政治

選挙が終わった。終盤300議席を超すかと予想された自民党は単独で290議席を獲得し1人を追加公認した。安倍首相は24日に首相に指名され、第3次安倍内閣が発足する。東京1区で、民主代表の海江田氏は自民前職に敗れ、比例代表でも復活できず落選が決まり、民…

衆議院選挙 投票日1週間前

公示後、大手のメディアは序盤の選挙動静として一様に自民党300議席超えという報道を始めた。今回の選挙は、消費税の引上げ延期とアベノミクスの継続を名目にしているが、安倍政権の信任投票だと考える。 今回の公示前の時点での480議席の内訳は以下の通り。…

景気対策が効かない日本の景気対策

世の中は12月14日の総選挙に向けて騒然としてきた。GDP速報値は▲1.6%だという。速報値でこんなに騒ぐのかとも思う。12月8日に確報(第2次速報)が発表されるが、そこでどう修正されても誰も文句は言えないが、ここで早めの景気対策をとるという。GDPを500兆…

日韓関係ノート 感謝と慰労のための官房長官談話を

1.ジェットコースターに乗る日韓関係 日本語と英語の「(朝鮮)半島問題」の文献を読みだして、もう数年になる。流行に左右される方ではないが、韓流ブーム全盛時代が来たと思ったら、あっという間に大「嫌韓」時代となった。嫌韓本に対する批判もあるが、…

アフリカの不安は、中国の不安。そして世界の不安

エボラ出血熱も問題は、保健衛生上の問題にとどまらず、このままいくと国際的な人の往来や国際的な観光の減少、食品の輸出入の減少、ひいては経済の縮小につながりかねない。米国でもその制御に失敗したことが報じられているが、世界ではWHOの失敗だという人…

足元の国際情勢と日本外交の動き

朝日新聞は9月11日になって謝罪記者会見を開いた。紺屋の白袴とはよく言ったものだ。福島原発に関する吉田調書の誤報取消と謝罪に加えて、付け足しのように慰安婦問題の誤報取消への謝罪が行われた。どちらも誤報ではなくて、事実としては捏造である。責任追…

韓国との現在 2014年夏

①都知事 舛添都知事が7月に訪韓し朴大統領と面談した。都知事は、安倍首相のメッセージを預かってきたと言ったらしいが、親書も持たさずに、メッセージを預ける首相はいない。韓国の問題になると、都知事はいつもの分析のキレがなくなり説得力がないと思う。…

まだまだ続く「歴史の見直し」

今月の初めの朝日新聞の慰安婦に関する「強制連行」の記事取消は、北朝鮮が「拉致問題」を認めた時と同じかそれ以上の衝撃で、「歴史の見直し」をすすめていくことになるのではないだろうか。戦争を礼賛する訳ではない。戦争の真実がわからないと、次の戦争…

17条憲法を読む

英国には憲法がない。体系的な憲法をつくらず、議会の決議や裁判所の判例、国際条約などをから、国家に関するものを英国の憲法に相当するものとして扱う。英国では、1215年のマグナ・カルタから始まるらしい。「長く国民の生活を律してきた伝統および常識こ…

胸突き八丁、試練の秋

7月17日のマレーシア航空機の撃墜事件以来、米国を中心とするロシア孤立化政策がまたすすみ出したかのような報道が続いている。はたしてどこまで欧州がついていけるのだろうか。事の善悪・適否・好悪を別にすれば、米国政府や指導者がロシア非難に使っている…

ウクライナ問題と反中同盟

ウクライナの西部と東南部では、歴史が異なり、言語と宗教が違う。なぜ一つの国でいるのかで幾つも論文がかけそうな地域だ。今回のマレーシア航空機事件の真相はわからないが、反政府軍がミサイルを誤射したという説が有力だ。 その後の展開は、ガザの問題を…

「鳥啼き魚の目は涙」から

コンビニで売っている塩サバが実に美味しい。身が厚く背中の縞模様が鮮やかなノルウェイ産だ。伊豆では冬でもこんな魚は獲れない。今年はジェット気流が大きく蛇行しているという。そうだとすれば気流に引っ張られる黒潮も大きく蛇行している。水温と海流に…