2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

人材の育成と日本の将来

外交に携わる人の資質やリーダーシップを育てるためには、人材発掘育成方法を変える必要があるのではないかという議論がある。日本全体が国際化しつつあるので、程度の差はあっても、一般企業にも通じる話だ。まず、小中学校段階から意識的にディベート能力…

尖閣諸島事件の背景 中国から考えてみる       

領海侵犯をした中国人船長が那覇地方検察庁によって処分保留のまま釈放となった。地検の独自判断だとの官房長官の説明を信じる人はおらず、事実上の指揮権発動と考えられる。この数日間で、中国が何を考えているか、中国リスクとは何なのかを、日本国民のほ…

兵法三十六計を学ぶ 趁火打劫の計

中国の兵法書は戦わずして勝つことを理想としている。武力を使えば敵も味方も損害は免れない。だから外交交渉によって相手の意図を封じ込める。謀略によって相手の力をそぎ内部崩壊に導くという。兵法三十六計は作者、成立年も不明だが、柔軟で無理がない現…

傍目八目政治短観

前原外相の誕生により心配されていた日本外交のブレはようやく収束する可能性が出てきた。これに知事出身の片山総務大臣が加わったことで、内政外交の柱ができ、そこだけみれば政権の安定感はぐっと増したと考える。 今回の中国漁船団の尖閣諸島への進出は、…

今後の政治経済政策論の焦点(試論)

菅首相が民主党の代表選で再選された。国会議員票はほぼ半分に割れた。ポイントでは大差があるものの地方議員、党員票の実数では6対4だったので、厳しい政治運営を迫られている。「厳しい時こそ知恵と力を出せ」というのが日本のやり方であり、それには与党…

領土保全 もう一つのINTEGRITY

民主党代表選は終盤にきて現首相の優勢が伝えられているが、その行方は定かでない。この選挙に関する報道で最も強烈だったのは、テレビカメラの前で民主党の新人代議士が「(小沢氏が勝つことは)裸の王様に、魔法の杖を渡すようなもの」と何気なく言ったこと…

就職活動のための読書案内

大学4年の10月に解禁となり11月に内定式を迎えるといった昔の就職試験とは異なり、現在の学生の就職活動は3年生の秋から1年かけて行われる。まず秋に就職セミナーを受けて就職活動の準備に入る。11月になると経団連に属さない企業の採用試験が始まり、2月か…

資源研究開発ファンドとレアアース

尖閣列島で中国の漁船が操業し日本の巡視船に船をぶつけ船長が逮捕された。中国はこの地域で海底資源が発見されて以来、「尖閣列島も沖縄も中国の領土だ」と主張していることに加え、南シナ海における東南アジア各国との領土紛争も、この漁民の操業が発端と…

ポーツマスへの道 1905年9月5日

外交官の勉強はまず英文法の勉強にあると教わったのは、社会人になって、だいぶたった頃だった。定冠詞がつくかつかないか、単数なのか複数なのかによって外交文書の意味が全く変わってしまうからだ。歴史についての知識も、現在日々起きている事件の背景を…