自己認識なき民主党の退場 

 ここ数日行なわれた国会の予算委員会での民主党議員の質疑のやりとりを幾つかYoutubeでみた。民主党原発ゼロ政策を正しいものと論ずる議員の論理に驚いたことがきっかけだった。
 ところが民主党の議員、それも幹部クラスの議員が、自分のやっていること、やってきたことを客観的に認識できていないのではないかと疑わせる発言が多かった。往々にして負け戦はそんなものなのかもしれない。前副総理が対米関係は上手くいっていたと言い張るのには、本当に驚いた。幾つか事例を挙げる。
 日米関係を傷つけなかったかと言えば、誰が考えてもNOだろう。
 中国・韓国に甘くはなかったかと言えば、誰が考えてもNOだろう。
 党首自らTPP参加を言い出したが、民主党党内をそれでまとめたかと言えば、誰が考えてもNOだろう。
 選挙制度改革で他の政党が検討しても良いと思えるほどの案を昨年、提案したかと言えば、誰が考えてもNOだろう。0増5減案については、成立引き伸ばしを図った。
 公約にない消費税増税を突然言い出した。誰が考えても変だろう。
 民主党政権の法案成立率が低かったのは野党が非協力ためだというのは、誰が考えても変だろう。
 他国の国会決議が、河野談話の誤りに起因するなら、河野談話を修正しなければ、誰が考えても変だろう。
 原発ゼロと言っても、その時の家庭の負担を公表しなかったのは、誰が考えても変だろう。
 東北の復興、福島の復興は、神戸のときと規模の差を考えても、はるかに遅れているとみんなが思っている。
 2000年の宮崎の口蹄疫で殺処分された牛は32頭、民主党政権下の2010年の宮崎の口蹄疫では29万頭が殺処分された。
 首相官邸にも、議長公邸にも、中国、韓国の大使館員がお出入り自由とは、誰が考えても変だろう。
反論したいこともあるだろう。ただ世間は上記のように認識しているのではないか。あと最低3-4年は雌伏の時が必要かもしれない。そんなに待てない人も出てくるだろう。