八重山防衛軍 人は石垣、人は城

1.毛沢東の後継者を任ずる習近平氏と尖閣問題
 産経新聞は、亡命中の中国人権活動家の見方として、習近平氏が就任以来、演説などで中国建国の父、毛沢東の詩を多く引用し、「中華民族の偉大なる復興」を強調していることに注目していると報じた。毛沢東の継承者としてナショナリズムをあおり、毛沢東が作った一党独裁体制をいかに維持するかを優先しているという。
 別の中国ウォッチャーの数名は、彼が中国軍を完全には把握していないという見方を伝えている。防衛費は10.7%増で20年以上2桁の伸びとなった。中国海軍は戦争および敵艦を沈めることに重点を置いていると米軍はみているようだ。中国海軍にはステルス性能を持った新型フリゲートが納入された。尖閣問題での現時点での中国の狙いは、尖閣諸島周辺の海域に中国の監視船などを数多く投入し「海上自衛隊海上保安庁を疲弊させることだ」という。ただ自衛隊は単純な数の上では中国軍に劣るものの、レベルの高い訓練を受けており、最新鋭の艦船や潜水艦も保有するアジア最強の部隊と広く考えられているのは事実である。
 日本の海上保安庁は巡視船12隻で600人規模の「尖閣専従部隊」を新設し、退役する護衛艦を巡視船に転用を検討している。ただ中国からの軍事的・外交的な圧力が高まっても、日本政府が折れる様子はない。首相は「中国による挑戦は今も将来も容認できない」と断言した。自衛隊のOBは日本周辺を航行している中国海軍は、日本や米国から「いずれ間違いなく激しい監視や執拗な追跡を受けるようになる」と予測している。というのは「もし中国が自国のものと主張する領土の監視を始め、相手国がそれを事実上排除できなければ、中国がその領土の正当な主権を持っているように見え始める」からだと米海軍大学のホームズ氏は指摘している。
2.八重山の見方
 沖縄の新石垣空港が7日朝、開港した。新空港は1976年に計画され、今までより500M長い2千メートルの滑走路を持つ空港だ。中型ジェット機で羽田、中部、関西など大都市圏の空港との直行便が増えるという。観光業や農林水産業の振興を期待しているようだ。評論家の金美齢さんは石垣島にカジノを作るべきと発言していたが、そうなれば台湾の人も本土の人間も多く石垣島にやってくるのかもしれない。自然を重視すべきとも考えるが、人が多く来れば、中国もおいそれと攻めるわけにもいかなくなる。
 海上保安庁尖閣専従部隊が置かれるのはこの石垣島だ。与那国島宮古島下地島とあわせて、空港警備ための自衛隊をおくべきかも知れない。3月の八重山日報のコラム金波銀波からは緊張感が伝わってくる。
(2回分をあわせて抜粋引用したい。)
 尖閣問題は40年前に日中間で解決を次世代に委ねるとして問題を棚上げしたが、中国はその後に、尖閣は中国固有の領土と国民を教育し世論形成がほぼ完了している。・・・防衛力強化には盲目的に抵抗する人たちがいるが、中国の海軍力の増強には言及しない。・・・平和はただあるものではなく勝ち取り守るものだ。これからの中国を指導する世代は尖閣諸島が自国の領土だと信じて疑わない世代で、対話で相手を説得することは無理であろう。・・・自民党に籍を置く沖縄県選出の国会議員は、・・・尖閣問題を中国との共同開発で解決することを訴えたが、尖閣は・・・南極大陸とはちがう。・・・このま放置することは尖閣諸島を中国に差し出すようなもので、・・・灯台、避難港、通信設備などの整備が必要だ。1990年、クエートに突如侵攻したイラクの口実は・・・・中国が尖閣諸島について言っていることと、そっくり同じである。・・・日本人、さらには八重山の人たちの領土意識の薄さが、現在の事態を招いた・・中国は国定教科書の記述を変え、子どもたちに釣魚島は中国領と徹底して教え込んでいる。ひるがえって八重山の教育現場では、尖閣については、黙して語らずではないか・・頼れるに足る国や自治体をつくるのは、住民自身だ。
(引用終わり)
 ちょっと場所は違うが、まさしく、人は石垣、人は城である。