ありがとう台湾

 東日本大震災から2年がたつ。政府は、復興式典に中華民国の代表団をお招きしたいと申し出たという。当然のことだ。昨年の追悼会において当時の民主党政権が台湾代表を献花者として招待しなかったことに対しては、本当に腹がたち、情けない内閣の下に暮らしていることを実感させられた。民主党政権も後で謝罪したというが、あのときの怒りが、また蘇ってきた。党派の主義主張には関わりたくないが、能力・無能力の判断、諸外国との応対にはどうしても好みが出る。
 ご支援にただいたお金は200億円にも上るという。もちろんお金が全てではないことは知っているが、その気持ちが嬉しかった。中華民国馬英九総統には、いちはやく救援隊を出したい表明していただいた。しかし日本側の待機要請により、各国の救助隊が日本入りする中、丸2日間の待機を余儀なくされたという。日本政府が中国の立場への配慮したためだという。李登輝元総統のお言葉にも励まされた。5月3日、日本の民間人有志による感謝広告が台湾主要新聞2紙に掲載された。これは日本政府が菅直人首相名で、米国、英国、韓国、中国、ロシア、フランスの6カ国7紙の新聞に感謝広告を掲載したのに、最大の支援を寄せた台湾の新聞には何も掲載しなかったのに不義理と感じた民間人が実施したものだった。
 何度も不義理をした民主党政権を倒した日本で、中華民国の代表をお迎えできることを、多くの国民とともに喜びたい。くしくもワールド・ベースボール・クラシックの第二シリーズでは「日本対台湾」の対戦になった。台湾への感謝を心に、野球の試合を楽しみたい。