政治ノート  「成権」民主党。総選挙への期待

 成金ではなくて現在の民主党政権は「成権」政権というのだそうだ。まさに至言だ。権力をオモチャにする政権は許しがたい。今年になって自分があまりに過激になりつつあったため、ブログを暫く更新したくなかった。新聞やテレビを見るのが嫌になっていた。
 先の2月、長崎県知事選挙、町田市長選挙民主党候補が2回続けて負けた。「政治とカネ」の問題が響いたという。人気の高い現役の大臣を繰り出しても、露骨な利益誘導しても、効果がなかった。もう一つ付け加えれば、剛腕幹事長のお気に入りの若手副幹事長が強力に推していた市長候補が彼の選挙区の裾野市の選挙で1月に負けている。今週は国家公安委員長の路上キス問題が世間を騒がせそうだ。副幹事長も暫く前同じ問題を起こしたことを思い出した。背が高く格好が良いので芸能人に好かれて路上キスをしたところを、写真に撮られたのだった。倫理には反するが、女性にもてる位の人でなければ、国家の運営は危ないと考えていた。しかし政権を取って以来、彼の言動はおかしい。黒を白と言いくるめるのに自分の能力を使っている。人相も悪くなった。そうした人に権力を握らせてはいけない。
 「政治とカネ」を除いても、現政権には「普天間基地」の問題があり、迷走している。またその影で「外国人地方参政権・人権保護法・夫婦別姓」の3法案がある。支持率の低迷でなりを潜めているが、参議院選挙がすめば必ず復活する。そうなれば、この「成権」政権は、やりたい放題、何をやりだすかわからない。政権選択の選挙でないとすると、参議院での優位を与えず一つ一つの問題がきちんと議論され整理される国会にするしかない。
 キャリア官僚OBで極めて温和で誰にも好かれている方に最近お会いしたら、テレビに向かって一人でつぶやくことが増え、御家族から心配されているとのことだった。自分もその感じがよくわかる。二酸化炭素25%削減法が制定された。コマーシャルに加山雄三さんを使って宣伝しだした。「他の主要国が賛成するならば・・・」という条件がついているそうだが、それならなぜ法案を作るのか。25%削減すると、どの程度経済に影響を与えるかを誠実に計算した学者の意見公表をやめさせたのが、昨年の暮れだったが、不誠実にも論理を無視して自分達の思い入れを法律にした。主要国である中国とアメリカが折り合う兆しがなく、前提が成立してないのに、なぜ法律とそれに付随する制度を作るのか全く変だ。環境大臣も外務副大臣も頭がおかしい。内閣全体のねじが外れている。更に「政治資金規制法の改正を」という民主党は正気ではない。厚顔無恥とはこのことを言うのだろう。泥棒が縄をなうなんて中国の諺にもない。マスコミがちょっと批判すれば、すぐ許認可権限をちらつかせる総務大臣もおかしい。まともな政治家は生方さんだけなのか。
 今年になってから、個人的に尊敬しているアナリスト2人が個別に参議院選挙への出馬を決めた。詳細はわからない。著書を出すたびに読まずにはいられない方たちだった。おそらくお二人とも政権の迷走と野党の対応に居てもたってもいられない気持ちになったのだと思う。政治のプロといわれる知人達に言わせれば、仮に選挙前に首相、幹事長が退陣しても、民主党の副総理が昇格し現幹事長が裏で選挙を運営し、見栄えの良い若手幹事長をテレビに出せば、まだ民主党の安定政権が続くという。
 また仮に参議院選挙で少し民主党が負けても連立の組替えで延命するという構図もちらほらしてきた。それは民主党公明党が連立し、国民新党社会民主党が外に出るという構図だ。社民党は沖縄で、国民新党外国人地方参政権で、民主党主流派とは意見が合わない。民主党内の保守派は政権というオモチャに夢中で、内部で戦うことが出来ない。そんな保守なら、ないのも同じだ。参議院の選挙では、国会で日本を安全で豊かにするための見識と誠実さを持ち、国際社会の表裏を踏まえた本質的な議論出来る人を選びたい。そして1日も早く総選挙の日が来ることを待っている。もう2度と同じ失敗はしない。